不動産業M&A
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平成29年3月の宅地建物取引業者に係る統計によると、平成28年の宅地建物取引業者数は123,416社となり、
グラフのような推移となりました。

特に、中小の取引業者の減少が著しく、減少傾向に歯止めがかからない状況になっています。


その背景として、少子高齢化による人口の減少と中小不動産取引業界における経営者層の高齢化、
そしてそれに伴う中堅以上の事業会社への集約といった、静かな業界再編が進んでいることが考えられます。



実際、個人経営を含む中小の不動産取引事経営者の平均年齢は、平成28年には65.1歳となり、
20年前よりも10歳近く上昇し、構成比としては60歳以上の経営者が四分の三を占めるに至っています。


今後、オリンピックイヤーまで若干の持ち直しも見込まれますが、逆にオリンピックが終了するに伴い、
本格的に業界再編が加速することが予想されます。

実際当社が相談を受ける不動産取引事業会社の案件数も年々増加しており、
平成29年度に入り、ディール規模が数十億レベルとなることが見込まれる案件も持ちかまれています。

この案件においては、当社がアライアンスを組む投資ファンドが前向きな意向を示しており、
これを機に、これまで不動産取引事業会社への投資には積極医的ではなかったPEファンドが資金の出し手になる
可能性が出てくると思われます。

さて、不動産取引会社のM&Aにおける価格について、分析をしてみました。
以下は、売上高100億円以下の不動産事業会社30社(上場会社)の時価総額とその純資産額との対比(PBR)、EBITDAとの対比(EBITDA倍率)です。

 
売上高
EBITDA
時価総額
PBR
(純資産)
EBITDA
倍率
発行済
株式総数
株価
AMBITION 9,841 225 3,742 5.0 16.6 3,065,000 1,221
リベレステ 7,767 1,065 10,739 1.0 10.1 12,619,800 851
グッドコムアセット 7,393 934 3,424 1.9 3.7 3,035,600 1,128
日住サービス 7,227 377 4,875 0.9 12.9 19,898,450 245
日本社宅サービス 7,018 716 7,596 2.1 10.6 10,405,500 730
デュアルタップ 6,996 458 2,095 2.3 4.6 1,121,900 1,867
エムジーホーム 6,352 294 3,266 2.0 11.1 2,906,048 1,124
LCホールディングス 6,946 653 6,528 1.3 10.0 5,560,400 1,174
サンウッド 8,919 290 2,687 0.8 9.3 4,894,000 549
ビジネス・ワンホールディングス 5,106 434 1,743 1.4 4.0 4,148,900 420
ストライダーズ 5,046 358 5,599 3.4 15.6 88,870,896 63
ハウスフリーダム 7,273 367 1,829 1.0 5.0 4,110,000 445
アスコット 5,862 499 22,695 15.9 45.5 58,948,922 385
明豊エンタープライズ 5,774 463 4,069 1.8 8.8 24,661,000 165
東武住販 5,375 548 2,951 1.5 5.4 2,712,400 1,088
フォーライフ 5,127 386 3,640 2.0 9.4 1,000,000 3,640
ウィル 4,881 719 4,116 1.9 5.7 11,308,000 364
ラ・アトレ 4,740 410 3,053 1.8 7.4 4,870,000 627
ランドビジネス 4,603 1,789 7,847 0.4 4.4 26,780,800 293
ランド 4,331 831 9,392 4.3 11.3 552,474,000 17
センチュリー21・ジャパン 3,842 1,197 15,957 3.3 13.3 11,325,000 1,409
アールエイジ 4,140 599 2,494 1.0 4.2 3,181,000 784
ファンドクリエーショングループ 3,333 370 4,608 2.0 12.5 37,465,371 123
アーバンライフ 2,836 758 3,277 1.6 4.3 31,513,000 104
誠建設工業 3,031 168 1,396 0.5 8.3 2,012,000 694
イントランス 2,321 449 8,169 2.8 18.2 37,131,000 220
エムティジェネックス 2,403 392 2,008 0.8 5.1 10,796,000 186
グランディーズ 1,943 306 1,892 1.4 6.2 1,279,300 1,479
エリアクエスト 1,861 342 3,128 2.6 9.1 22,500,000 139
ASIAN STAR 1,410 40 0 0.0 0.0    
合計   16,397 154,816 1.7 9.4  


いくつか突出した数字はありますが、このデータから、不動産取引事業会社においては、
概ね純資産の2倍以下、EBITDAの10倍以下で価格がついているということになります。

これらの会社はすべて上場会社ですので、事業継承の事例にすべてあてはまるものではないですが、
参考値にはなるかと思います。

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