代打としての決定力。
私達がM&Aのアドバイザリーサービスを提供する中で、いわゆるセカンドオピニオンとしての相談をいただくことがよくあります。
例えば、比較的大手のM&A仲介会社に、M&Aによる第三者への事業承継を相談してみたが、『難易度が高いのか、一向に相手先を紹介してくれない』、それどころか『取引先に情報が洩れ、従業員にも気づかれてしまったようで、社内の雰囲気が悪くなった・・・』といった最悪のケースもあります。
このような場合、じっくりと話をお聞きすれば、他社が結果を出せなかった理由はだいたい判明するもので、例えば以下のような要因が挙げられます。
■ 売却の対象となる会社の理解が不十分。これまでにあがった相手候補会社を開示いただくと、明らかにミスマッチと思われる会社が含まれる場合があります。その理解が不十分な原因は、おそらく会社オーナーとのコミュニケーション不足、そして信頼関係が構築できていないことで情報が不足している、と言ったことが考えられます。
■ 相手候補先のリストアップが不十分、あるいは場当たり的な提案であり、初期段階でのリストアップにおいて網羅性に欠けている。また、絞り込みの段階で、可能性の根拠が欠けている。
■ 譲渡対価の条件設定が曖昧で、売手オーナーと合意形成がされていない。売却の相談を受けたアドバイザーは、ともすると案件欲しさに、売手のオーナーに、論拠に欠ける好条件での提示をしてしまうことがあります。
■ スケジュール管理ができていない。だらだらとしたプロジェクト進行、逆にスピードの速すぎるペースは、売手・買手、両サイドに不信感を生じさせることがあります。初期段階で適切な時間軸を設定し、そこにブレが生じる可能性がある場合は、適切な対応をとることが求められます。
以上は、あくまでよくある例ですが、このような要因で、案件の進捗が硬直してしまうと、案件としては「出回り」のリスクが発生し、難易度の高いものになってしまいます。
そんな時でも、私達は代打として登場し、起死回生のヒットを放ち、結果を出してきました。
難易度の高い案件をこなすことで、私達はさらに鍛えられ、知恵と決定力を磨いてきたのです。
|